ステップアップのための4段階

私事ですが先日誕生日を迎え、これまでの人生を
振り返る機会を得られました。

振り返ると、このことが大事だったと改めて思いだすことがあります。

それは自分が何もできないことに気付いたことです。

何を言ってるんだと思われるかもしれませんね。(;^_^A

心理学の観点から説明してみますね。

私たちは何かを学ぶとき、
以下の４つの段階を踏んで
ステップアップしていきます。

(1) 無意識的無能
(2) 意識的無能
(3) 意識的有能
(4) 無意識的有能

 

 

具体的に説明しますね。

 

 

(1) 無意識的無能

この段階は、
「出来ない」ということさえも分からない段階です。

たとえば、
まだ自転車に乗ったことがない子供がいるとします。

その子供が簡単に自転車に乗っている人たちを見て、
自転車とは簡単に乗れるもので、自分もすぐに運転できると思い込みました。

そこで自分も自転車に乗ってみると、全然乗れません。

バランスは取れないし、ハンドルやブレーキも操作
出来なかったのです。

そこで初めて自転車の運転はすぐに出来ないものだと知ったのでした。

これが「自分は何ができていないのか」を
知らない段階「無意識的無能」です。

 

 

(2) 意識的無能

次のこの段階は、
何ができていないかに気づく段階です。

つまり、
「これができるようになればよい」
という気づきに至った段階です。

 

上記の、
自転車に乗れない子供で言えば、

バランスを取って乗りながら、ハンドル操作や
ブレーキをかける必要があることに気付いた段階です。

「そうか、自分は自転車に乗れなかったのだ」
と気づいた段階です。

 

この段階は、
その前段階の「無意識的無能」から
大きく進歩した状態と言えます。

前段階の「無意識的無能」段階では、
「自分は自転車に乗れない」
ということに
気づいてすらいませんでしたが、

「意識的無能」段階は、
「自分は自転車に乗れない」
ということに気づいた段階ですから、

あとは乗る練習に取り組んでいけば
よいわけです。

 

つまり、この段階は、
具体的な解決策や方向性がわかった
段階とも言えます。

 

 

(3) 意識的有能

この段階は、
「意識すればある程度できる」段階です。

「意識しているときはできるが、
意識していないときはできない」
という段階です。

上記の例で言えば、転ばないようにしっかりとバランスをとる。

危なくなったらブレーキを掛ける。

ハンドルはしっかり持って、視線は前方に向ける。

 

と意識的に運転ができるとすれば、

この人は「意識的有能」段階まで来ている
ということになります。

 

 

(4) 無意識的有能

「意識しなくてもできる」段階です。

 

上記の子供の例で言えば、
何も考えなくても、自転車に乗っている状態です。

ブレーキやバランスやペダルを踏むなんて、
考えなくても自然にできることです。

分かりやすく自転車で説明しましたが、殆どの方は
上記の経験を積んでいます。

読んでいるあなたもそんな時期があったはずです。
思い出してみるのも良いですね。

私たちが何かを学び、
そして学んだことを習得していくときは、

どんなことでも、この学習の４段階を経ます。

 

 

最初は「知る」ことから始まります。

知ることで、
(1)の無意識的無能の段階から、
(2)の意識的無能の段階に
ステップアップできるのです。

 

そして、次は実践です。

最初は、
実行できたり、
実行できなかったり、
不安定です。

意識できることもあるけど、
意識できないときもある、

三歩進んで二歩下がるような、
そんな感じですよね。

それが、(3)の
意識的有能の段階です。

 

そして、
さらに実践を繰り返していけば、
(4)の無意識的有能の段階に至るのです。

 

何かを学ぶときも、
「自分が４段階のどの位置にいるのか」
を意識するとともに、

「今の段階の次はどの段階か」
も意識してみてください。

 

一気に無意識的有能を目指すのではなく、

学習の４段階を１段階ずつ、
無理なく着実にステップアップすること
を目指すことで、

じっくり、
腰を落ち着けて、
地に足つけて、

学び続けることができます。

 

私もこれを意識しながら今も学習しているつもりです。

今回の話は難しいと感じるかもしれませんが、
何度も読んでください。

私も何度も読んで少しずつ理解しましたので、
きっとあなたも大丈夫ですよ。^^