人間はネガティブなのが、普通です。

連休中の当院のお知らせです。
GWで連休中の方もおられるかもしれませんが、当院は5月5日と6日だけお休みさせて頂きます。普段時間が無くて来られない方は、これを機会にお越しくださいね。^^
今回は脳の話です。
まず知ってもらいたいのは、脳にはネガティブな情報のほうに価値を見出しやすい傾向がある、ということです。
この効果を難しい言葉で「ネガティビティ・バイアス」と言います。
有名な心理学者のジョナサン・ハイトは自著『しあわせ仮説』でこのように述べています。
「人の心というものは、良い物事に比べて、同程度に悪い物事に対して、よりすばやく、強く、持続的に反応するということが心理学者によって繰り返し見出されている」
要するに、人間は人種を問わず、ネガティブな情報が気になるのはあたりまえのことだという事です。
社会心理学者のレジャーウッドらは、人はどんな時にネガティブ・ポジティブに感じるかを調査しました。
ある手術について、1つ目のグループには「成功率は70%」とポジティブに説明し、もう1つのグループには「失敗率は30%」とネガティブに説明しました。
その結果1つ目のグループはこの新しい手術を良いものであると見なし、2つ目のグループは良くないと考えました。
次に、最初のグループに、「失敗率は30%」と伝えました。
すると、彼らはその手術は良くないものだと感じるようになりました。
そして30%の失敗率だと説明を受けていたグループは、「成功率は70%」と伝えても、彼らの意見は変わりませんでした。
つまり、彼らが最初に抱いた手術に対するネガティブな印象は消えなかったのです。
このことから、人間はネガティブな情報により強く影響されるということが分かりました。
自分がネガティブで嫌だとお考えになっている方も、それが人間として当たり前ですので、自分を嫌だと思わないようにしましょうね。^^