ポケモンGOの考察
- 2016/8/16
- 私の考え
前回の続き
なぜポケモンGOをプレイしたことで、こんな成果が出たのでしょうか?
このゲームをするためには、必ず家から外に出て歩かなければなりません。
当たり前のことですが、このゲームのルールが外出出来無かった患者さんにとっては、大きな切っ掛けになるのです。
そして、外出してポケモンをゲットするためには、歩かなければなりません。
この歩くことにより、改善に必要な有酸素運動が自然に出来るわけです。
体調を治すためには、必要な外出や散歩もなかなか出来なかった患者さんが、ゲームを楽しむために、積極的に行動してくれるのです。
これは、大きな意味があります。
ゲームを楽しんで、しかも症状が改善するなら一石二鳥です。
歩くことにより、有酸素運動が出来ると先ほど紹介しましたが、なぜ有酸素運動が良いのか紹介します。
有酸素運動することにより、うつと関連性が深い脳内ホルモンであるセロトニンの分泌が促されるからです。
セロトニンは、リラックスさせるホルモンで、不安を低減し、心の安定をもたらす作用があります。
うつや不安障害の患者さんには、脳内でのセロトニンの分泌や摂取に問題がある場合が多いと言われています。
そのセロトニンの体内での分泌を促すのに効果的なのは、規則的で苦痛が伴わない有酸素運動なのです。このため軽いダンスやウォーキングなどが推奨されているのです。
また、歩く以外にもポケモンGOをすることにより、患者さんに良い効果を期待できることがあります。
それは、ゲームを楽しむことにより、意欲が湧いてくるという事です。
うつ病の方は、無気力になり楽しむことが出来なくなっています。
これは、興奮させる脳内物質であるドーパミンが分泌されていないからです。
患者さんがポケモンGOによって、どのような影響を与えられるのか一連の流れは以下の通りと推測されます。
まず、ポケモンGOに対して興味を持ちます。その時に脳内では、興奮物質であるドーパミンが分泌し始めます。
そのドーパミンの影響で、外に出かけるようになり、ポケモンを探して歩きます。
歩くことにより、セロトニンが分泌されて、心がリラックスを憶えることになるのです。
その結果、上記に紹介した海外の方のツイートに繋がるわけです。
こういった脳内物質だけで、人間の社会性すべてをコントロールできるわけではもちろんありませんが、少なくともポケモンGOはこれまで様々な医療ができなかったことを、行っている面もあると思います。
そして、当の患者さん自身がその効果を実感しているのです。
最後にもう一人海外の方のツイートを紹介します。
?米国に住むシェップさんはこうツイートしています。
「何年もうつ症状で悩んでいたけど、ポケモンGOはついに私に、部屋を出たい、人と触れ合いたいと思わせたの。大好きよ、このゲーム」。彼女だけではない、世界中の多くの同じ悩みを持つ人々がポケモンGOへの感謝をツイートしているそうです。
私も自分でやってみましたが、確かに面白く感じました。
ルールを守って楽しむ分には、うつ病や不安障害の方には効果が出るかもしれません。
今後もこのゲームのマイナス面だけでなく、メリットを注目してみたいと思います。